2016年 新年のご挨拶


新年 明けましておめでとうございます。

気候変動の余波なのでしょうか、今年の年末年始は比較的暖かいですね。
気候変動に付いては、COP21で何とか世界中の国々が応分の努力をす
る事で合意が出来、一先ず安心を致しました。世界規模での2015年の最
大の成果であったと思います。
長期の課題を見据えて、今の活動を決め、実行に移すのは、並大抵のこと
ではありません。 
これに対応し、7月には大規模な非住宅建築物の新築時での省エネ基準へ
の適合が義務付けられました。住宅部門では省エネ施策が発表され、住宅
のエネルギー収支をゼロにする対応が求められました。 新築住宅は基より、
リフォームの設計に於いても、断熱性能の良い選定等、設計時での対応も
これまで以上にエネルギーを効率的に利用した生活のスタイルとその受け
皿としての住宅と言うハードウェアが求められてきています。これらに加え、
特に建替時期の短い戸建住宅を100年住宅等と言う短期建替え不要の住
宅の在り方も国家規模での省エネになる事は間違いないので、これまで以
上に求められます。
しかし、この考え方が現実的にドライブが掛からないのは先に述べた国家的
・長期課題が私的個別課題解決に中々結びつかないからなのでしょう。 201
2年から始まった太陽光発電の固定買い取り制度の様な企業の射幸心を煽
るような施策だけではなく、個人が投資したい様な有効な施策が望まれ、更
にガラパゴス化を避ける為に日本の技術を世界へ輸出できる様な事も必要
と思われます。

 一方、2050年には日本の人口が1億人を切ると言われています。この様な、
国家がダウンサイジングの時に、設計者はどう立ち向かえば良いのでしょうか?
 省エネルギーでの世界との約束と、人口減少・高齢化と言う、大変に重い二
つの課題を背負いつつ、建築設計・住宅設計と言う個別の課題解決と共に、
社会的な発言・提案がこれまで以上に求められると思います。 これまでとは
違った、長期的な課題の解決を織り交ぜた、家づくり、建物つくり、街づくりに
注力出来ればと、願わずには居られません。


どうか、今年も、皆様の絶えざる前進の年となります様、お祈りいたします。


2016年 元旦
生活産業研究所株式会社
代表取締役 石川 健